木工事が進んでいます。大胆に窓を配置した吹き抜けのあるリビングが居心地のよい空間になりそうです。リビングとダイニングを緩やかに分けて繋がりを持ちつつもそれぞれの空間が保てるようにしています。
外壁の防水・防湿シートの施工も終わり、これから外壁の下地作りが進みます。防水・透湿シートは、雨の侵入を防ぎ、室内の湿気は外に逃がす機能を持ったシートです。防水・透湿シートには0.5~3μmほどの小さな穴が沢山空いており、水蒸気(0.0004μm)のように小さな粒子は通過させますが、霧(100μm)や雨(2,000μm)のような大きな粒子は通さない構造になっています。
木造住宅において、湿気を逃がすというのはとても大事なことです。昔の建物は、隙間が多くて湿気も逃げやすかったのですが、現在は断熱性能を高めるために、気密性も向上し、湿気の逃げ道がなくなりました。きちんと湿気を逃がさないと、断熱材を通過した湿気が外壁面の冷たくなった面で冷やされ、壁の中で結露してしまいます。そうならないよう。外に湿気を逃がすためのシートです。洋服で言うと、ゴアテックスみたいな感じですね。
建築部材の発達により、家の性能もどんどん向上しています。大事なのは、技術に溺れることなく、コストと性能のバランスを考えながら、適切に設計することだと思います。よりよい性能、デザインを目指して、日々勉強ですね。